ココロの達人®︎|教育哲学 Ver2.2
知識を得るだけではなく、人生から学び続ける力を育てる
ココロの達人®︎が大切にしているのは、何を知っているかだけではありません。
その学びが、どのように自分の人生とつながり、どのように日常の中で使われ、どのように人との関係へ広がり、そして、どのように生き方そのものになっていくのか。
そこまでを、私たちは「学び」と考えています。
だから、ココロの達人®︎には、一つの大切な言葉があります。
知るから、身に付けるへ。
そして、その先にあるのが、
本当の自分を生きる。
ということです。
このページでお伝えすること
この教育哲学が生まれたところ
ココロの達人®︎の教育哲学は、私たち夫婦自身が、学んだことを日常へ持ち帰り、実践し、振り返り、もう一度学び直した経験から生まれました。
体系的に知ること。
人生の中で実践すること。
その二つがつながったとき、学びは知識のままではなく、自分の判断や行動、人との関わり方へ少しずつ現れ始めます。
私たちは、その体験を通して、一つのことを知りました。
知っただけでは、人生には身に付かない。
そして、一度学んだからといって、すべてがわかるわけではありません。
知ったつもりになっていたことを、もう一度学び直すこともあります。
できなかった経験から、初めてわかることもあります。
人との関係の中で、自分一人では気付けなかったことに出会うこともあります。
こうした体験から、
知る → わかる → 行う → できる → 分かち合う → 生きる
という「成長の6ステップ」が形づくられていきました。
このページでは、講座の歴史ではなく、この6ステップを中心とした教育哲学を詳しくお伝えします。
※ココロの達人®︎が生まれた原点と歩みは、「ココロの達人®︎とは」でお伝えしています。
「学ぶ」とは、どのようなことでしょうか
私たちは、学校教育をはじめ、人生のさまざまな場面で「学ぶ」という経験をしてきました。
本を読む。話を聞く。覚える。試験を受ける。正しい答えを知る。
もちろん、これらも大切な学びです。
しかし、心や人間関係、そして人生についての学びは、知識を持つだけでは十分ではありません。
「怒らない方がよい」と知っていても、大切な人の前では感情的になることがあります。
「人と比較しない方がよい」とわかっていても、気が付けば誰かと自分を比べてしまうことがあります。
「自分を大切にしよう」と思っていても、頼まれると断れず、自分を後回しにしてしまうことがあります。
知っている。わかっている。それでも、できない。
私たちは、その経験を失敗とは考えません。
むしろ、
そこから、本当の学びが始まる。
と考えています。
知っていることと、身に付いていることは違う
例えば、自転車の乗り方を本で読めば、ペダルの踏み方や、ハンドルの使い方、バランスの取り方を知ることはできます。
しかし、それだけで自転車に乗れるようになるわけではありません。
実際に乗って、バランスを崩し、足をつき、もう一度試す。
そうした経験を繰り返すことで、やがて身体が覚えていきます。
心の学びも、それと少し似ています。
知る。
自分の経験とつながって、わかる。
実際の生活で行ってみる。
繰り返すことで、できるようになる。
その学びを、人との関係の中で分かち合う。
そして、やがてその学びが、考え方や判断、人との関わり方、生き方そのものになっていく。
私たちは、この過程全体を、
「身に付ける」
と考えています。
ココロの達人®︎ 成長の6ステップ
ココロの達人®︎では、学びが人生へ定着していく過程を、次の「成長の6ステップ」として捉えています。
知る
↓
わかる
↓
行う
↓
できる
↓
分かち合う
↓
生きる
そして、人生の中で新しい出来事や問いに出会えば、
また、新しく知る
へ戻ります。
この6ステップは、単なる学習手順ではありません。
人が、学びを自分自身の人生へ統合していく成長のプロセス
です。
これは、人を評価するための段階表ではありません。
「どこまで進んでいるか」を他者と比べたり、「できる」まで進んでいない自分を責めたりするためのものでもありません。
今、自分は何を知ろうとしているのか。
何がまだ自分の経験とつながっていないのか。
どこで立ち止まり、何を試しているのか。
その現在地を確かめるための、
学びの地図
です。

STEP 1|知る
まだ知らなかったものに出会う
すべての学びは、「知る」ことから始まります。
心の仕組み。人との関係。感情の働き。自分の考え方や反応の癖。これまでとは異なるものの見方。
知らなかったことを知ることで、それまで「仕方がない」「自分はこういう人間だから」と思っていたことにも、別の見方や選択肢があることに気付き始めます。
例えば、
「断れない性格なのではなく、断ることに罪悪感を持っているのかもしれない。」
「怒りそのものだけが問題なのではなく、その奥に別の感情があるのかもしれない。」
「相手を変えなければならないのではなく、自分と相手の境界線を見直せるかもしれない。」
新しい知識は、人生に新しい可能性を開きます。
しかし、この段階では、まだ「知った」だけです。
だから、ココロの達人®︎では、知識の量だけを成長の基準にはしません。
STEP 2|わかる
知識が、自分自身の経験とつながる
知ったことが自分の人生と結び付いたとき、知識は、自分自身の理解へと変わり始めます。
「そういうことだったのか。」
という感覚です。
例えば、「人は過去の経験から反応のパターンを身に付ける」と知ることと、「あの場面になると、私はいつも同じように怖くなる」と自分自身について理解することは、同じではありません。
「わかる」とは、誰かから教えられた説明を覚えることではありません。
自分の人生と照らし合わせ、自分自身で意味を見つけていくこと。
です。
だから、同じ内容を学んでも、人によって「わかる」場所は違います。
人生経験が変われば、同じ言葉が、数年後にはまったく違う意味を持つこともあります。
学びは、一度わかれば終わるものではありません。
人生を重ねるたびに、何度でも新しく「わかる」ものです。
STEP 3|行う
わかったことを、現実の中で試す
わかっただけでは、まだ人生の中で使えるものにはなりません。
次に必要なのは、実際に行ってみることです。
例えば、断れない自分に気付いたなら、小さなお願いを一度断ってみる。
感情的になりやすいことに気付いたなら、反応する前に、一度だけ言葉を止めてみる。
人の期待を優先し過ぎることに気付いたなら、
「私は、どうしたいのだろう。」
と、自分自身へ問いかけてみる。
行動は、大きくなくて構いません。
むしろ、日常の中で実行できる、小さな一歩を大切にします。
家庭で。仕事で。夫婦で。親子で。友人との関係で。そして、自分自身との関係で。
ここで初めて、
学びが現実と接触します。
STEP 4|できる
新しい選択肢を、実際に使えるようになる
一度行ったからといって、すぐに身に付くわけではありません。
うまくいかないこともあります。以前の反応へ戻ることもあります。
「あれだけ学んだのに、またやってしまった」と思うこともあるでしょう。
ここで大切なのは、
「できなかった=失敗」
と決めないことです。
できなかったという事実の中にも、次の学びがあります。
なぜ難しかったのか。
どの瞬間に感情が動いたのか。
何を恐れていたのか。
何があれば、次は違う選択ができるのか。
そうして、行い、振り返り、また試す。
その積み重ねによって、少しずつ、以前にはできなかった選択ができるようになります。
ここでいう「できる」とは、いつでも完璧にできることではありません。
必要な場面で、以前にはなかった別の選択肢を持ち、実際にその選択を使えるようになること。
です。
STEP 5|分かち合う
自分の学びを、他者との関係へ開いていく
学びが自分自身の中で育つと、その学びは、少しずつ人との関係へ現れ始めます。
しかし、「分かち合う」とは、人に教え込むことではありません。
自分が学んだことを、相手へ押し付けることでもありません。
「私はこう学んだから、あなたもそうすべきだ」となった瞬間、学びが支配へ変わることがあります。
私たちが考える「分かち合う」とは、自分が経験し、理解し、身に付けてきたものを、
相手の領域を尊重しながら、関係の中で生かしていくこと。
です。
自分が話を聞いてもらった経験があるから、人の話を聞けるようになる。
自分が境界線を学んだから、相手の境界線も尊重できるようになる。
自分が失敗から学んできたから、人の失敗を簡単に裁かなくなる。
そして、自分だけが与えるのではありません。他者の経験から、また自分も学びます。
だから、「分かち合う」は一方向ではありません。
互いの領域を尊重しながら、共に学び合う関係
です。
STEP 6|生きる
学びが、生き方そのものになる
学んだことが少しずつ、考え方、言葉、判断、行動、人との関わり方へ、自然に溶け込んでいきます。
「今から心理学を使おう」と意識しなくても、相手の話を尊重して聞いている。
境界線を意識しながら、必要なときには断っている。
感情が生まれたとき、それを否定せず、ありのままに観察している。
自分で考え、判断し、選んでいる。
学びが「使う技術」から、
その人の在り方へ変わっていく。
それを、私たちは「生きる」と呼びます。
しかし、「生きる」は完成ではありません。
人生は続きます。環境も変わります。人との関係も変わります。自分自身も変化します。
だから、生きている限り、また新しい問いに出会います。
そして、また「知る」へ戻ります。
成長の6ステップは、一直線ではありません
私たちは、この6ステップを、一度だけ上れば終わる階段とは考えていません。
知る → わかる → 行う → できる → 分かち合う → 生きる → また、新しく知る
という、学びの循環です。
あるテーマでは「できる」まで進んでいても、別のテーマでは「知る」から始まることがあります。
昨日はできたのに、今日はできないこともあります。
長い間わかっていたつもりだったことが、ある経験をきっかけに、まったく違う意味としてわかることもあります。
戻ることは、後退ではありません。
立ち止まることも、学びの一部です。
同じ場所へ戻ったように見えても、以前とは異なる経験と視点を持って、その問いに向き合っています。
だから、成長には終点がありません。
そして、ココロの達人®︎における「達人」とは、完成した人ではありません。
人生から学び続ける人。
です。
「身に付ける」とは、6ステップ全体を生きること
ここで、ココロの達人®︎の言葉へ戻ります。
知るから、身に付けるへ。
私たちがいう「身に付ける」は、STEP4の「できる」だけを意味しているのではありません。
知り、わかり、行い、できるようになり、分かち合い、その学びを生きる。
この6ステップ全体を、私たちは「身に付ける」と考えています。
だから、ココロの達人®︎の学びは、「できる」で終わりません。
その学びが、どのように人との関係へ広がり、どのように自分自身の生き方になっていくのか。
そこまでを大切にします。
「学ぶ生き方」とは
では、「学ぶ生き方」とは何でしょうか。
それは、いつも講座へ通うことではありません。
たくさん本を読むことでもありません。
心理学に詳しくなることでもありません。
人生で何かが起きたときに、すぐに「誰が悪いのか」「正解は何なのか」だけを探すのではなく、
何が起きたのだろう。
私は何を感じているのだろう。
事実は何だろう。
私は、ここから何を学べるだろう。
次に、何を選べるだろう。
と、自分自身へ問いを向けられることです。
出来事に意味を決め付けるのではなく、まず、ありのままに見る。
感情に流されるのでも、感情を否定するのでもなく、その奥にある自分の願いや恐れに気付いていく。
そして、人生で起きる出来事そのものを、学びの材料として受け取れるようになること。
それが、
「学ぶ生き方」
です。
ただし、人生のすべてを分析し続けることが、「学ぶ生き方」なのではありません。
考えるだけで、現実の中では何も試さない。
自分の内側だけを見続け、目の前の事実や相手の領域を見なくなる。
起きたことのすべてに、無理に意味を見つけようとする。
それでは、学びが人生から離れてしまうことがあります。
学ぶ生き方には、考えることと同じように、行うこと、休むこと、人と関わること、そして現実をそのまま見ることも含まれます。
学びは、自分の中だけで完成するものではなく、現実との往復の中で育つもの。
だからこそ、6ステップには「行う」と「分かち合う」があります。
学びを支える三つの判断原則
ココロの達人®︎には、学びの過程で立ち戻る三つの判断原則があります。
弁解よりも、事実。
自分を守るための説明を重ねる前に、まず、何が起きているのかを見つめます。
事実を見ることは、自分を責めることではありません。
現実へ立ち戻り、次の選択を可能にすることです。
正しさよりも、成長。
誰が正しいかを証明することだけにとどまらず、その経験から何を学べるのかを考えます。
正しさを否定するのではなく、その先にある成長まで見つめます。
速さよりも、深さ。
早く答えを出すことよりも、自分の中で本当に理解し、生き方として身に付いていくことを大切にします。
人には、それぞれの歩幅があります。
この三つは、人を評価したり、言い聞かせたりするための言葉ではありません。
学ぶ本人と、学びの場をつくる私たちが、自らの判断を確かめるための原則です。
「知らない」と言えること
学ぶためには、一つ、とても大切な余白があります。
「私は、まだ知らないかもしれない。」
と言えることです。
「知っている」「わかっている」という思い込みが強くなるほど、新しい事実が入る余地は小さくなります。
だから私たちは、「素直さ」を、誰かの言葉へ無条件に従うこととは考えません。
ココロの達人®︎が大切にしているのは、
新しい事実や視点に触れたとき、自分自身で確かめ直せる柔軟さ
です。
疑問を持ってもいい。
違和感を持ってもいい。
すぐに納得できなくてもいい。
そのうえで、自分自身で確かめる。
それも、学ぶ生き方です。
変わることだけが、成長ではありません
学びというと、「変わらなければならない」と思うことがあります。
しかし、私たちは、変化そのものを目的にはしていません。
今は動かない。
少し休む。
立ち止まる。
今あるものを守る。
それが必要なときもあります。
大切なのは、変わったか、変わらなかったかだけではありません。
自分が、なぜその選択をしているのかを理解し、自分自身で選べていること。
です。
変化しないことを選ぶ自由もあります。
ただし、恐れや思い込みに動かされて立ち止まっていることと、自分の意思で今は動かないと決めることは、同じではありません。
自分の内側を確かめたうえで、本当の自分を生きるために必要な変化を、自分自身で選べる。
それを大切にしています。
私たちは、人を急がせません
「早く変わりたい」「今の自分を何とかしたい」と思うこともあります。
しかし、長い時間をかけて身に付いてきた反応や考え方には、理解と実践の時間が必要です。
だから、ココロの達人®︎は、人を急がせません。
短期間で劇的に変わることを約束しません。
「今すぐ決断しなければ変われない」とも伝えません。
人には、それぞれの歩幅があります。
すぐに一歩を踏み出すときもある。
しばらく考えるときもある。
静かに待つことが必要なときもある。
大切なのは、
誰かに動かされるのではなく、自分自身で納得して選ぶこと。
です。
セミナーや講座が果たす役割
ココロの達人®︎は、講座そのものが人を変えるとは考えていません。
変化する主体は、本人自身です。
では、講座には何の意味があるのでしょうか。
私たちは、講座が果たせる役割を、
人が、自分自身について学べる環境を整えること
だと考えています。
そこには、新しい知識があります。
問いがあります。
対話があります。
実践する機会があります。
振り返る時間があります。
自分とは異なる人生を歩いてきた人との出会いがあります。
その環境の中で、自分の人生を見つめ、実際に試し、また振り返る。
そして、講座を離れた日常へ、学びを持ち帰る。
講座は、人生の代わりではありません。
人生から学べる自分を育てるための、学びのフィールドです。
講座が終わった後も続く学び
私たちが最終的に身に付けてほしいのは、講師がいなければ判断できない状態ではありません。
講座が終わった後も、困ったとき、迷ったとき、人との関係で立ち止まったとき、自分自身へ問いを向けられること。
そして、必要であれば他者の力を借りながらも、自分の人生の主体を、誰かへ預けないこと。
助けを求めることと、人生の主導権を手放すことは違います。
人とつながりながらも、自分の領域を尊重し、相手の領域も尊重する。
そのうえで、自分で考え、判断し、選ぶ。
それが、ココロの達人®︎が目指している学びです。
講座で学んだ言葉を使わなくても、自分自身で考えられる。
講師の判断を求めなくても、自分で確かめられる。
必要なときには支えを求めながらも、最後は自分で選べる。
講座からの自立もまた、ココロの達人®︎が大切にする教育の成果です。
燈台は、進路を決めない
私たちは、ココロの達人®︎が、人生の燈台のような学びの場でありたいと考えています。
燈台は光を示す。
しかし、進む方向を決めるのは本人。
講師が答えを決めるのではありません。
講座が人生を決めるのでもありません。
知識も、心理学も、一つの光です。
その光を手がかりに、自分自身が、自分の人生を見つめ、考え、判断し、選ぶ。
私たちは、
自分自身へ還るための光を、静かに照らす。
そのような学びの場でありたいと考えています。
最後に
学ぶとは、自分を否定して、別の人間になることではありません。
完璧な人になることでもありません。
今まで知らなかったことを知る。
それが、自分の人生とつながってわかる。
実際に行ってみる。
少しずつ、できるようになる。
人との関係の中で分かち合う。
そして、その学びを生きる。
その繰り返しの中で、人は少しずつ、自分自身について理解していきます。
だから、ココロの達人®︎が目指しているのは、心理学に詳しい人ではありません。
人生から、自分で学び続けられる人。
です。
学びは、講座の中だけにあるものではありません。
今日の出来事にも。
家族との会話にも。
仕事での判断にも。
失敗にも。
迷いにも。
そして、静かな時間にも。
学ぼうとする人にとって、人生そのものが学びの場になります。
この先の学びへ
心に使われてしまう「心」
「わかっているのに、できない」ことを、心の仕組みや無意識の反応という側面から考えます。
ココロの達人®︎が目指す変化
学びを通して育てていく「自分自身の人生を生きるための10の力」をお伝えします。
成長の6ステップが「学びが人生へ身に付く過程」を示すのに対し、10の力は「その過程を通して育てていく力」を示します。
ココロの達人®︎憲章 Ver1.0
講師と受講者が、この場所で共に大切にする文化と約束を示しています。
どこから読むか。
どこまで読むか。
それも、ご自身でお選びください。
ココロの達人®︎
知るから 身に付けるへ。
知る → わかる → 行う → できる → 分かち合う → 生きる
そして、本当の自分を生きる。
自分を信じて 自由に生きる。
次を読む
ココロの達人®︎が目指す変化
学びを通して育てていく「自分自身の人生を生きるための10の力」をお伝えします。